赤ちゃんの頭蓋骨はお母さんの産道を通るために柔らかく分かれた状態になっています。出産後、頭蓋骨は繋がりながら成長し、徐々に大人の頭蓋骨の状態に近づいてきますが、胎内で身に付いた寝癖(寝る時の方向癖)で寝転ぼうとします。そして、いつも同じ頭の部位が接地して平らに変形していってしまうのです。これが、頭蓋変形の主な原因となります。
斜頭症、短頭症は、お耳のズレにより頭に付ける装具(メガネや帽子など)が合わせづらい、髪型によっては他の人の目が気になる、重度になると顎のかみ合わせが悪くなるなど、私生活への影響は少なくありません。
アメリカでは、頭部変形に関して以前から研究が行われ、さまざまな矯正方法が試されましたが基本的に赤ちゃんの寝癖をなおすことは困難という結論に達し、寝癖はそのままでも矯正が行える方法として、ヘルメット治療が生み出されました。
ヘルメット治療は、お子様の頭の形状を計測する事から始めます。その形状データを加工して、お1人お1人に合わせたヘルメットをオーダーメイドで作成します。ヘルメットの内側は、突出部位にぴったりフィットして固定し、扁平化してしまった部分には空間のある構造となっています。この仕組みによって、どちら向きに寝ていても矯正効果を発揮します。
ヘルメット治療の装着期間は、お子様の成長のしかたによって異なります。ヘルメットには装着できる頭の大きさに限界があり、それ以上の大きさに成長されたお子様は卒業となります。ゆっくり成長されるお子様だと装着期間は長くなり、早く成長されるお子様は装着期間が短くなります。また、十分に矯正されたあとでも、骨がまだ柔らかく、大泉門が開いている場合は、再変形予防のために装着期間を延ばすこともあります。
内側には特殊な高反発クッションを採用しており、
高い通気性でムレを防ぎ、肌トラブルを軽減します。
クッションで「点」ではなく「面」で接触することで圧力を分散して鬱血などによる肌トラブルを防ぎます。